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続・バロートラへの道 (7) 最終回


扉を明けると、ヘマントが部屋の中に飛び込んできて、息急き切って言った。


「マドマキ!マドマキだよ!」


ヘマントはステンドグラスの光が射す窓辺に腰を下ろすと、頬をついて外を眺めながら、ある一点を指差した。


窓はホテルの敷地外の道路に面しており、道沿いに背丈が10メートルほどありそうなユーカリの街路樹が美しく茂り、朝の柔らかな光を受けて、乾いた大地を吹き抜けて来た風にそよぎながらその銀色の葉を、カラカラと翻らせていた。


ヘマントは、その街路樹の中の1本の幹の上に、大きな蜂の巣を見つけたようだ。

「マドマキ」とはどうやら蜂の巣のことらしい。


確かに大きな蜂の巣だった。

それでも自分の部屋からは見えないあんな遠くの、ホテルの外にある蜂の巣を、一体いつ見つけたのだろう。

昨日の夜のうちに見つけていたのだろうか。


カムラちゃんは普段、彼女らの民族衣装である、マルワリドレスしか着ないが、旅に出ると一般的なインド人女性が着るパンジャビドレスも着るらしく、おめかしした自分をカメラに収めてほしくてしょうがない。

庭のあらゆる場所で「ここで撮って!」「こんどはあっちで撮って!」今度はこのポーズ、あのポーズ、サングラスをかけて、子どもたちのキャップを被って、とカムラちゃんの専属カメラマンになり撮影した。

撮影大会がひと通り終わると、私たちはラナプールを後にした。

行き先はウダイプール。


次の街では、いったいどんな事が待ち受けているのだろう。

ジョラとカムラちゃんと、この3人の男の子達が、私をまだ見ぬ砂漠の地へ誘ってくれる。

そしてまた予想もしてない事が起こるだろう。

会った事のない自分にも出会うだろう。(おわり)


aki


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