GAYA | Blog

4-1-8 Koiso bldg 1F Kudan-minami Chiyoda Tokyo
続・バロートラへの道 (4)
SBCA0479.JPG

ドンドンドン、と激しくノックする音に、何事かと部屋のロックを開けると、子どもたちがずぶぬれになってドアの外に立っているではないか。


「あきこ!早くおいでよ!みんなでプールにいるから一緒に泳ごうよ!」


ええー!?今から!?

子ども達に手を引っ張られながら寝間着のまま中庭に出ると、月明かりに照らされて、ジョラとカムラちゃんが服を着たまま、まるで子どものようにプールの中ではしゃいでいた。

カムラちゃんは、普段から着ているマルワリドレスという、裾まである長いスカートとショールを纏った民族衣装のまま、水の中できゃあきゃあ言っているではないか。


泳ぎ方を知らない砂漠の人たちは、水の中で手足をバシャバシャさせるだけで、だれひとり泳ぎらしい泳ぎができないけれど、歓声をあげながら繰り返しプールサイドから水中に飛び込んだり、みんな楽しくてしょうがないという風に、月光の注ぐ夜中のプールできゃあきゃあはしゃいでいた。

カムラちゃんの大きな身体が、水の中で動く度に大きな波が立って、プールサイドに水が溢れた。


ここのホテルは、それぞれ低層の部屋が中庭とプールをとり囲むように建っており、私は他の宿泊客に迷惑だと、ホテルの人に叱られるんじゃないかと心配で、ジョラに「こんな時間にプールに入って騒いだりしても大丈夫なの!?」と訊いた。

ジョラは、「ノー・プロブレム(問題ないよ)」とインド人お決まりのセリフを言い、「ここのオーナーとは友達だ。それよりあきこも早く一緒に泳ごう!」と言った。

寝間着のままだし、と躊躇する私を、「それのどこがおかしいの?いいから早く!」としきりに誘った。


私も寝間着のまま、冷たいプールの中に少しずつ足を入れた。

夏だけど、やはり夜のプールの水は冷たかった。


信じられない。こんな時間にプール遊びなんて。

しかも寝間着で泳ぐなんて、生まれて初めてだ。


夜空から大きなお月様が私たちを見下ろしていた。


電気が灯ってなくても、月の光だけで十分遊べるほど明るく、私たちが水しぶきを上げる度に水面がキラキラと光っていた。(つづく)


aki


<< 桐の花の蕾 | main | 続・バロートラへの道 (5) >>
CALENDAR
S M T W T F S
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031   
<< January 2018 >>
SELECTED ENTRIES
CATEGORIES
ARCHIVES
PROFILE